米Amazon.comは独自輸送ネットワークの強化を目指し、米大手貨物航空会社のAtlas Air Worldwide Holdingsと提携したと、複数の米メディア(BloombergCNET)が現地時間2016年5月5日に報じた。Amazon.comはAtlasに出資し、最大30%の株式を取得する。一方、AtlasはAmazon.com用に20機の「Boeing 767」を調達する。

 Amazon.comは今年3月、米Air Transport Services Group(ATSG)から20機のBoeing 767をリースする契約を結んだと報じられた(関連記事:Amazon.com、独自の航空輸送網構築へ、ボーイング20機をリース契約)。同社は2013年の年末商戦で配送遅延の混乱を経験したのをきっかけに、米UPSや米FedEx、米郵便公社(USPS)といった外部輸送業者への依存を減らしたいと考えるようになったとされている。

 Atlasとの契約により、Amazon.comは航空機を用いた自社輸送能力を増強するが、「輸送パートナーの能力を補完するものであって、置き換えるものではない」と最高財務責任者(CFO)のBrian Olsavsky氏は強調している。

 Atlasとの合意に基づいたBoeing 767の導入は今年後半から2018年にかけておこなわれる予定。Amazon.comは向こう5年間でAtlas普通株式の最大20%を購入する権利を獲得し、向こう7年間で10%追加購入できることでも合意している。