NECは2016年4月14日、タブレット端末とクラウドを活用した外国人向けの翻訳サービス「クラウド型ビデオ通訳サービス」を、医療事務業務などを営むニチイ学館に提供すると発表した。ニチイ学館では、約1万件の契約医療機関や新規の医療機関に同サービスを販売する。これにより、医療機関の外国語対応を支援する。

 医療機関の受付窓口、会計・文書窓口、夜間・休日窓口などにタブレット端末を設置する。外国人患者と遠方にいる通訳者を映像でつなぎ、通訳者がリアルタイムで通訳する。言葉だけでなく表情や体の動きなどから外国人患者の意図をより正確に汲み取ったコミュニケーションができるとしている。

 英語、中国語(北京語)、韓国(朝鮮)語、ポルトガル語、スペイン語の5カ国語を翻訳する。クラウド型でサービスを提供するため、専用のシステム構築が不要なほか、専任の通訳者の配備が不要。タブレット端末に専用のアプリケーションをインストールするだけで利用できる。

 直近のクラウド型ビデオ通訳サービスの導入事例には、大阪市交通局などがある(関連記事:大阪市営地下鉄がタブレットとクラウドを使った外国人向け翻訳サービス、NECが導入)。