東急沿線に展開するケーブルテレビ局であるイッツ・コミュニケーションズ(イッツコム)とConnected Designは2016年3月10日、イッツコムが2015年2月から提供しているスマートホームサービス「インテリジェントホーム」の提供および「インテリジェントホーム」を取り扱う上で必要となる機器の卸販売に関して、全国五つのケーブルテレビ事業者と基本合意したと発表した。

 同サービスを導入すると、対象物件に設置したIPカメラ、スマートロック、センサー、家電コントローラーなどのデバイス(機器)一式を、インターネット回線を経由し、専用アプリケーションを利用する端末から遠隔で制御できるようになる。この機能を利用すれば、リモートカメラや見守り、リモート施錠管理、遠隔家電制御などの機能を、手持ちのスマホなどと連携して実現できる。機器の具体的な動作内容に関するルールは、ユーザーが簡単に設定できる。例えば、「子供の帰宅時間に合わせ、平日の15時~16時に玄関のドアが開いたら、カメラで撮影して設定したアドレスにメール送信」といったルールを設定できる。

 今回、基本合意したケーブルテレビ事業者5社は、旭川ケーブルテレビ(本社:北海道旭川市)、ベイ・コミュニケーションズ(本社:大阪府大阪市)、ふれあいチャンネル(本社:広島県広島市)、ひろしまケーブルテレビ(本社:広島県広島市)、沖縄ケーブルネットワーク(本社:沖縄県那覇市)。総接続世帯数に換算すると約120万世帯に相当する。

 基本合意に基づくと、イッツコムは「インテリジェントホーム」の基本サービスを、委託販売の方式により各ケーブルテレビ事業者に提供する。イッツコムの子会社でありIoTを活用したスマートライフ事業に関するConnected Design(ニフティなどと共同設立、関連記事)は「インテリジェントホーム」に接続する各種デバイスを販売する。ケーブルテレビ各社は、営業受託するインテリジェントホーム基本サービスの取次販売や顧客サポートなどを行う。

 今回、基本合意したケーブルテレビ事業者以外の局についても、「インテリジェントホーム」のサービス実施に向けた提案を行っており、順次提供エリアを拡大して行く予定。2016年中には約30局でサービス開始が予定されているという。また、ケーブルテレビ事業者がない地域については、イッツコムまたはパートナー企業と提携しサービス提供していく予定である。

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