Googleは現地時間2016年3月7日、昨年4月に米国で始めたMVNO(仮想移動体通信事業者)サービス「Project Fi」について、招待制を廃止し、米国に住む誰もが利用できるようにすると、発表した。

 併せて同日から期間限定で、Project Fiの利用を開始する人を対象に、同社のスマートフォン「Nexus 5X」を150ドル値下げして販売することも明らかにした。

 Project Fiはこれまで招待制の早期アクセスプログラムとして提供しており、希望者はGoogleにリクエストを出したのち、招待状が送られてくるのを待たなければならなかった。今後は、GoogleのProject Fiのサインアップページでサービスを申し込むと利用できるようになる。

 ただし、Project Fiを利用するためには、米国のサービス対象地域に住み、Gmailのアカウントがあり、Nexusシリーズのスマートフォン(Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 5X)を所有し、年齢が18歳以上である必要がある。

 これに伴いGoogleは、Project Fiの利用を始める人を対象に、昨年発売したNexus 5Xを同日から4月17日までの1カ月間、150ドル値下げして販売する。これによりNexus 5Xの16Gバイトモデルは199ドルに、同モデルの32Gバイトモデルは249ドルになる。昨年Nexus 5Xと同時に発売したNexus 6Pについては、値下げをせず従来どおり、32Gバイトモデルが499ドル、64Gバイトモデルが549ドル、128Gバイトモデルが649ドルとなる(関連記事:グーグルが「Nexus 6P」「Nexus 5X」を発表、日本でも発売)。

 Project Fiは、100万カ所以上の公共Wi-Fiと大手通信キャリアの携帯電話ネットワークを利用するサービス。GoogleはドイツDeutsche Telekomの米国子会社T-Mobileおよびソフトバンク傘下の米Sprintと提携しており、これらの携帯電話ネットワークやWi-Fiネットワークのうち、より安定した電波を捉え、自動で切り替える(関連記事:Google、米国で月額制モバイル通信サービス「Fi」を開始)。

[Google公式ブログへの投稿記事]
[Project FiのWebサイト]