富士通は2015年10月22日、聴覚障がい者が参加しやすい会議ソフト「Software LiveTalk」(以下、LiveTalk)のユーザー事例として、富士ゼロックスサービスクリエイティブが2015年5月にLiveTalkを導入して利用を開始したと発表した。LiveTalkの販売元(導入ベンダー)は、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)。

図●FUJITSU Software LiveTalkの表示画面
図●FUJITSU Software LiveTalkの表示画面
(出典:富士通/富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ)
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 LiveTalkは、富士通と富士通SSLが開発し、富士通SSLが2015年5月に販売を開始した、聴覚障がい者参加型の会議ソフトである(関連記事:聴覚障害者が会議に参加しやすく 富士通、ソフトで紡ぐ新手法)。会議参加者のPC同士を無線LANで接続し、音声認識によってリアルタイムに変換したテキストを参加者全員のパソコン画面に時系列に表示する()。音声のほかにキーボードからもテキストを入力できる。

 富士通によれば、富士ゼロックスサービスクリエイティブは2015年5月、契約・請求関係の業務を行っている部署で、聴覚障がいのある社員が在籍している事務サービス部にLiveTalkを導入した。同部署はもともと音声認識ソフトを利用してコミュニケーションを図ってきたが、複数のPCで情報を共有する仕組みがなかった。さらに、音声認識の際に生じる誤変換を補うために、会議に参加した社員が手動で筆記通訳していた。今回、こうした課題をLiveTalkによって改善した。今後は、聴覚障がいのある社員が在籍する他部門での利用も予定する。

 LiveTalkの稼働OSは、Windows 7/8.1。PCやタブレットで利用できる。LiveTalkの価格(税別)は、5台で20万円、追加1台で5万円。これ以外に、アドバンスト・メディアの音声認識ソフト「AmiVoice SP2」(1台当たり1万9800円)とマイク、無線LANルーターが必要。蘭フィリップス製の高性能マイク「SpeechMike Pro」(1台当たり6万円)も用意している。