米Twitterの取締役会は現地時間2015年9月30日、同社共同創業者で暫定最高経営責任者(CEO)のJack Dorsey氏(38歳)を正式に新CEOに任命した。同社が米連邦証券取引委員会(SEC)に提出した報告書(PDF文書)で明らかにしたほか、Dorsey氏が10月5日に自身のTwitterアカウントで公表した。

 Dorsey氏は自身が立ち上げた米SquareのCEOも兼任する。2008年10月以来務めていたTwitter取締役会会長は退任するが、取締役は継続する。

 Dorsey氏は2006年3月にTwitterの創業に加わり、2007年5月から2008年10月まで同社社長兼CEOを務めた。2009年にSquareを共同設立し、以来SquareのCEOを務めている。Squareの取締役のほか、2013年12月に米Walt Disneyの社外取締役に就いている(関連記事:Disney、TwitterのJack Dorsey会長を取締役に任命)。

 TwitterのDick Costolo前CEOが7月1日に辞任して以降、Dorsey氏は暫定CEOを務めていた。同社取締役会が後任探しを始めたときからDorsey氏は有力候補だったが、取締役会はフルタイムでCEOに専念できる人物を後任に望んでいた。しかしTwitterの一部の大株主が、2社のCEOを兼任するDorsey氏の考えを公に支持したことなどから、近いうちにDorsey氏がCEOに任命されるとの見方が高まり、9月末には同氏が正式にCEOに就任する見通しだと米メディアが報じていた(関連記事:Twitter、暫定CEOのJack Dorsey氏を正式にCEOに任命か)。

 Dorsey氏と同様、新CEOの有力候補の1人とされていたTwitterグローバルレベニュー&パートナーシップ担当プレジデントのAdam Bain氏(42歳)は最高執行責任者(COO)に就任する。Bain氏はTwitterに入社する前は、メディア大手の米News Corporationに勤務し、広告事業担当プレジデントなどを歴任した。

 なお、CEO辞任後も取締役会にとどまっていたCostolo氏は、9月30日付けで取締役を退いた。

 Dorsey氏が2社のトップを兼任することは、むしろSquare従業員の間に疑問を残す可能性があると指摘する声もある。Squareは新規株式公開(IPO)を目指して準備中と報じられている(米New York Timesの報道)。

[発表資料(SECへの提出書類)]