図●SAISOSで利用可能になるデータバックアップ/DRサービスの概要(出典:セゾン情報システムズ)
図●SAISOSで利用可能になるデータバックアップ/DRサービスの概要(出典:セゾン情報システムズ)
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 セゾン情報システムズは2015年9月15日、基幹業務向けに可用性を重視したホスティングサービス「SAISOS(サイソス)」を強化し、オプションでDR(災害復旧)のためのデータバックアップサービスを用意すると発表した()。10月28日に提供を開始する。ユーザーが自前でバックアップシステムを構築した場合の40%~50%の費用でバックアップシステムを運用できるとしている。サービス開始までの所要時間は標準で約2週間。

 SAISOSは、耐災害性や高信頼性を備えた都市型データセンター(東京都)において、24時間365日の運用サポートとともに提供する、クラウド型のホスティングサービスである。企業の基幹業務システムなどを置くことを想定している。今回、さらに耐災害性を高めるデータバックアップのサービスを用意した。データバックアップ専用ストレージ「Actifio」と、DRサイトのための遠隔地(北海道石狩市)のデータセンターを利用する。

 「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」の3種類のメニューを用意した。(1)ブロンズでは、主データセンター(東京)に設置したActifioストレージにデータをバックアップする。(2)シルバーでは、ブロンズに加えて、主データセンターのActifioからDRサイト(石狩)のActifioにデータをレプリケーションする。(3)ゴールドでは、シルバーに加えて、DRサイト側で仮想サーバー(VMware ESX)を立ち上げてシステムを復旧させる。

 Actifioの特徴は、バックアップデータを、データバックアップ用途、スナップショット用途、DR用途、開発/テスト環境の構築用途など、多目的に使えることである(関連記事:ネットワールド、企業のバックアップデータ量を削減する装置「Actifio」を販売)。これにより、バックアップデータの量を少なく保つことができる。同一のデータを保存しないための重複排除機能も備える。

 石狩データセンターの特徴は、主データセンターがある東京から距離が離れており、同時被災確率が低いこと。また、今後30年間で震度6弱以上の地震が発生する確率は0.18%で、東京や大阪と比べて圧倒的に低いという。また、冷涼な気候であるため、ほぼ通年で外気冷房が可能で、データセンターのエネルギー効率の指標であるPUEは通年平均値で1.25(都市型データセンターの平均は1.7~2.0)と低いという。