米Appleと米A123 Systemsは従業員引き抜きをめぐる訴訟で和解に合意したと、複数の海外メディア(米Wall Street Journal英Reuters米Computerworldなど)が現地時間2015年5月13に報じた。

 A123は、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池を手がける企業。Appleにトップクラスのエンジニアを含む従業員を引き抜かれたとして、2月にAppleを相手取って訴訟を起こし、Appleに移った5人の元従業員も提訴した(関連記事:米Apple、人材引き抜きで米EV電池メーカーから訴えられる)。A123は、Appleが優秀なエンジニアを引き抜いたため、一部開発プロジェクトの閉鎖を余儀なくされた主張していた。

 AppleはEV開発プロジェクトを進めているとされ、早ければ2020年までに生産準備を整えたい考えだと伝えられている(関連記事:Appleの電気自動車、2020年の生産開始目指す、海外メディア報道)。Appleの自動車チームは2月時点で約200人規模となり、A123のほか米Tesla Motors出身者なども加わっているという。

 A123は5月11日に米マサチューセッツ州ボストンの連邦地方裁判所に資料を提出。両社が和解条件に合意し、現在、最終的な和解案をまとめている段階であることを明かした。両社は3月初めごろより和解に向けた交渉を進めていた。