中国Alibaba Group(阿里巴巴集団)が、インドのオンラインマーケットプレース大手、Snapdeal.comへの出資に関して協議を行っていると複数の海外メディア(米Wall Street Journal英ReutersインドEconomic Timesなど)が現地時間2015年3月11日までに報じた。Alibabaが検討している出資金額は明らかになっていないが、Snapdeal.comは新たに10億ドルの資金調達を計画しているという。

 Snapdeal.comについては昨年、ソフトバンクが米国法人SoftBank Internet and Mediaを通じて総額6億2700万ドルを出資することで合意している。またSnapdeal.comには、米国のネットオークション大手eBayも出資している。Wall Street Journalによると、Snapdeal.comは昨年、ソフトバンクとeBayを合わせてほぼ10億ドルの出資を受けたという。

 一方Alibabaは今年1月、オンラインショッピングとオンライン決済を手がけるインドのPaytmに出資する方向で交渉中だと伝えられたが、Economic Timesによると2月、子会社のZhejiang Ant Small and Micro Financial Services Group(浙江蟻小微金融服務集団)を通じ、Paytmの親会社One97 Communicationsの株式の約25%を取得した(関連記事:Alibaba、インドECおよび決済大手に約5億7500万ドル出資へ)。

 Wall Street Journalによると、インドの電子商取引市場は急成長しており、世界の企業や投資家が同国の関連事業に数十億ドル規模で投資を行っている。例えば同国オンラインマーケットプレース最大手のFlipkart Internetは、昨年20億ドル超の資金を調達した。また米Amazon.comは、昨年インド事業の強化に20億ドルを投じる計画を明らかにした(関連記事:Amazon.com、インドのeコマース事業拡大で20億ドルを追加投資)。米Morgan Stanleyは、2013年に30億ドルだったインドの電子商取引市場の規模は、2020年に1000億ドル以上になると予測している。