写真●UNIVERGE WA2611-APの外観
写真●UNIVERGE WA2611-APの外観
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 NECは2015年2月2日、WAN側に携帯電話網を利用できる無線WANルーター「UNIVERGE WAシリーズ」のラインアップを拡充し、同シリーズとして初めて無線LANアクセスポイント機能を内蔵したモデル「UNIVERGE WA2611-AP」(写真)および「同WA2610-AP」の販売を開始した。アクセスポイントなどを別途用意することなく無線LANを利用できる。3月16日に出荷する。

 WA2611-APとWA2610-APは、導入が容易な無線通信をWAN側とLAN側の両方で利用できる、拠点接続用のVPNルーター機器である。WAN側のネットワークとして携帯電話網を利用できるので、有線ブロードバンド回線を引くことなく携帯電話網の契約だけで短期間にインターネット接続環境を構築できる。一方、LAN側のネットワークとして無線LANを最初から利用できるので、アクセスポイントを別途用意する必要がない。

 WA2611-APとWA2610-APの違いは無線WAN機能である。WA2611-APは、NTTドコモ(およびNTTドコモのMVNO)のLTE通信機能を内蔵しているので、単体で無線WANを利用できる。一方のWA2610-APは、USBポート経由で各社の無線WAN通信モジュールを外部接続して使う。

 無線LANアクセスポイント機能はWA2611-APとWA2610-APの間で共通であり、IEEE802.11a/b/g/n/ac規格(2.4GHzおよび5GHz)に準拠する。無線LANに接続するクライアントPC(ユーザー)をRadiusで認証するセキュリティ機能として、IEEE802.1X認証機能を備える。

 価格(税別)は、以下の通り。LTE通信機能を内蔵したWA2611-APは、12万円。延長アンテナは、2.5メートルが1万8000円、5メートルが2万円。一方、LTE通信機能を内蔵せずUSB経由で無線WANモジュールを接続して使うWA2610-APは、8万5000円。

 WAシリーズはこれまで4モデル構成だったが、今回の2モデルを追加したことで全6モデル構成になった(関連記事:NEC、無線WANを内蔵した拠点ルーターを発売)。今回追加した2モデルは、無線LANアクセスポイント機能を最初から搭載する初めてのモデルである。既存の4モデルの場合、別途無線LANアクセスポイントを有線接続する必要があった。あるいは、モデル「MA2021」を使っている場合に限るが、専用の無線LANカードをオプションで追加しなけばならなかった。