写真●UNIVERGE WA1511の外観
写真●UNIVERGE WA1511の外観
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 NECは2014年1月20日、無線WANルーター「UNIVERGE WAシリーズ」のラインアップを拡充し、新たにLTE通信モジュールを内蔵したモデル「UNIVERGE WA1511」(写真)を発表、同日販売を開始した。2月10日から出荷する。従来モデルでは外付けの通信モジュールが必要だった。価格(税別、以下同)は9万8000円。

 UNIVERGE WAシリーズは、WAN側のネットワークとして携帯電話網を利用できるVPNルーター。有線ブロードバンド回線を引くことなく、携帯電話網の契約だけで、短時間にインターネット接続環境を構築できる。このため、遠隔拠点にネットワークを新規に敷設するといったケースに向く。

 今回、UNIVERGE WAシリーズのラインアップを拡充し、携帯電話インターネット網の通信モジュール(NTTドコモのLTE/3G網)を本体に内蔵したモデルを用意した(アンテナは外付け型を採用)。オプションの延長アンテナを使えば、本体からアンテナを2.5メートルまたは5メートル離して運用できる。採用バンドは、LTEが2.1GHz(Band1)、800MHz(Band19)、1.5GHz(Band21)。3G(WCDMA)が2.1GHz(Band1)と800MHz(Band6/19)。

LTE/3G接続に外付けアンテナを採用、無線LANは備えず

 有線LANインタフェースは1000BASE-T×2で、無線LAN接続機能は備えない。WAN側は内蔵LTE/3G網や有線LANが使えるが、LAN側は有線LAN接続に限られる(一方、従来モデルは無線LAN接続機能を備えている)。

 なお、ルーター機器としての機能は、拠点接続用の一般的なブロードバンドルーターに準じる。ルーティングテーブルは固定(スタティックルーティング)。PPPoEクライアント、IPsec VPN接続機能、タグVLAN、DHCPサーバー/クライアント、アクセス制御(静的/動的フィルタリング)、運用管理(sshサーバー、tftpクライアント、SNMPエージェント、Syslogなど)。

 外形寸法は、幅160×奥行き135×高さ33ミリメートル、重さはACアダプターとアンテナを含んで750グラム。なお、WA1511からLTE/3G通信モジュールを省略したモデル「WA1510」も同日販売を開始している。USBポート経由で外付けの通信モジュールを接続して使う形となる(このため、外付けアンテナは利用できない)。WA1510の価格は5万9000円。