米Oracleが現地時間2014年12月17日に発表した2015会計年度第2四半期(2014年9~11月期)の決算は、クラウドサービスが好調な伸びを見せ、利益と売上高が市場予測を上回った。

 会計原則(GAAP)ベースの総売上高は95億9800万ドルで前年同期と比べ3%増加した。純利益は25億200万ドルで前年同期比2%減、希薄化後1株当たり利益(EPS)は0.56ドルで横ばいだった。営業利益は35億4200万ドルで同4%増加した。

 非GAAPベースの場合、純利益は前年同期比1%減の31億1700万ドル、EPSは1%増の0.69ドル、営業利益は3%増の43億9100万ドルとなる。

 アナリストらは、総売上高を95億1000万ドル、一時的費用を除いたEPSを0.68ドルと予測していた(米Wall Street Journalの報道)。

 事業別の売上高を見ると、ソフトウエアおよびクラウド事業は73億2900万ドルで前年同期から5%増加した。内訳は、新規ソフトウエアライセンスが同4%減の20億4500万ドル。クラウドサービス(SaaS、PaaS、IaaS)は5億1600万ドルで同45%急増した。ソフトウエアライセンス更新および製品サポートは同6%増の47億6800万ドルだった。

 ハードウエア事業の売上高は前年同期比1%増の13億3400万ドル。システム製品の収入は7億1700万ドルでほぼ横ばい、システムサポートによる収入は6億1700万ドルで同1%増加した。

 このほか、サービス事業の売上高は9億3500万ドルで、前年同期から3%減少した。

 同社今後の見通しについても明らかにした。2015会計年度第3四半期(2014年12~2015年1月期)の希薄化後EPSは、GAAPベースで0.51~0.56ドル、非GAAPベースで0.65~0.70ドルと予測している。

 今回の発表は、同社共同設立者のLarry Ellison氏が最高経営責任者(CEO)を退き、Mark Hurd氏とSafra Catz氏が共同CEOに就いてから初の決算報告となる。Ellison氏は最高技術責任者(CTO)としてソフトウエアおよびハードウエアエンジニアリング部門を指揮する。Hurd共同CEOは販売、サービス、垂直産業事業部門を、Catz共同CEOは製造、財務、法務部門を統括する(関連記事:OracleのEllison氏がCEOを辞任、今後は会長兼CTOに)。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]