米eMarketerが現地時間2015年1月8日に公表したタブレット端末市場に関する調査によると、2015年における世界のタブレットユーザー数は10億6000万人となり、世界人口のほぼ15%を占める見通し。これが2016年には12億人、2018年には14億3000万人になると予測している。

 こうしてタブレット端末のユーザー数は今後も伸び続けるが、その伸び率は著しく減速すると同社は見ている。例えば2013年におけるユーザー数の前年比伸び率は54.1%だったが、今年は17.1%に低下。2016年は13.3%、2018年は7.9%と、伸びが鈍化するという。

 eMarketerによると、タブレット端末はすでに先進国で幅広く普及しており、かつてのような急速な伸びは期待できない。一方で新興国市場にはその減速分を補うほどの需要がないという。タブレットは画面サイズの大きなスマートフォンや、ウエアラブル端末、テレビ、ゲーム機といったコネクテッドデバイスとの競争が激しくなっている。その用途が、スマートフォンにようなコミュニケーション・ツールほど明確でない点も需要が大きく伸びない理由だと同社は指摘している。

 別の調査会社である米IDCが先ごろまとめた2014年のタブレット端末世界出荷台数は2億3570万台だった。これが2018年には2億8590万台になると予測している(関連記事:[データは語る]2014年の世界タブレット市場、成長率が52.5%から7.2%に大幅鈍化)。

 これに対し、eMarketerは1カ月に1度以上タブレットを利用する人の数をまとめている。同社によると、2014年に世界で最もユーザーが多かった国は中国で、その数は2億8120万人。2位は米国で1億4710万人だった。このあと、インド(3230万人)、英国(2960万人)、ブラジル(2820万人)、ドイツ(2740万人)、ロシア(2540万人)、日本(2460万人)、インドネシア(2460万人)、フランス(2260万人)と続いた。このうち中国のユーザー数は今年3億2830万人になり、世界タブレット人口のほぼ3分の1を占めると、eMarketerは予測している。

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