写真1●ノキアソリューションズ&ネットワークス日本法人のJPタカラ社長
写真1●ノキアソリューションズ&ネットワークス日本法人のJPタカラ社長
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 大手通信ベンダーであるノキアソリューションズ&ネットワークス(ノキアネットワークス)は2014年10月28日、同社の年次のプライベートイベントである「eXperience Day 2014」を開催した。

 日本法人社長のJPタカラ氏(写真1)は、通信サービスのグローバル市場シェアで2位、モバイルインフラ運用国が120カ国にもまたがるといった同社の実績をアピール。日本における携帯大手3社とのビジネス状況を詳しく明かした。

 例えばKDDIに対して同社は、CDMA2000とLTEインフラを提供しており、KDDIが5月から開始した800MHz帯と2.1GHz帯のキャリアアグリゲーション(CA)のソフトウエアと工事部分も支援しているという。

 NTTドコモに対しては、LTEサービス開始当初からネットワーク装置を供給中。ドコモによるNFV(Network Functions Virtualisation)のマルチベンダー実証実験(関連記事:NTTドコモがNFVのマルチベンダー実証実験に成功、「商用化に2歩、3歩も前進」)や5Gのコンセプト実証にも、パートナーとして参加している。

 なお10月に欧州の標準化団体「ETSI」で立ち上がったモバイル網のエッジコンピューティングについての取り組み「Mobile-Edge Computing(MEC) ISG」も、ノキアネットワークスとNTTドコモが共同で参画している点をアピールした。ちなみにノキアネットワークスは「Liquid Applications」という基地局部分のエッジコンピューティングのソリューションを2013年の段階で発表している(関連記事:[MWC2013]基地局をキャッシュサーバーに、ノキアシーメンスが新コンセプトを披露)。

 ソフトバンクモバイルに対しても、同社はW-CDMAとLTEのインフラを提供しており、フジロックフェスティバルでは1局当たり600を超えるLTEユーザーの同時アクセスをサポートしたという。

NFVのオートスケールアウト、数分で自動的にリソース追加

 デモ会場では、同社の川崎ラボと結んだNFVのライブデモや、年内にも国内で新規割り当てが進む予定の3.5GHz帯に対応した基地局装置などを展示していた。