写真●INS-8408Aの外観
写真●INS-8408Aの外観

 アイ・ビー・エス・ジャパン(IBS Japan)は2014年10月23日、産業用のイーサネットスイッチの新製品として、省電力規格であるIEEE802.3az(Energy Efficient Ethernet)に準拠した製品「INS-8408A」(写真)の取り扱いを開始したと発表した。同日から発売している。同社が扱う産業用スイッチ製品としては初めてのEnergy Efficient Ethernet(EEE)準拠スイッチとなる。価格(税別)はオープンだが、実勢価格は2万5000円程度。開発会社は台湾のVOLKTEK。

 INS-8408Aは、工場などの過酷な環境で使うことを想定した産業用途のイーサネットスイッチである。耐環境性能と省電力機能に特徴がある。耐環境性能では、動作温度域が摂氏マイナス40度からプラス70度と広いほか、恒常的な振動、激しい衝撃、湿度などの過酷な産業環境に対応しているという。電源も冗長化しており、主電源の故障時には冗長電源に切り替わる。電源入力はDC 9.6V~60Vのワイドレンジとした。

 省電力機能として、EEE規格に準拠したグリーンイーサネット技術を採用した(関連記事:EEEとは)。EEEとは、データの流量やリンク状態(リンクアップ/ダウン)、さらにケーブル長に応じて(ケーブル長が短い場合に)自動的に消費電力を調整/削減する機能である。搭載ポートは、1Gビット/秒×8ポート。

 台湾のVOLKTEKが提示している装置全体の消費電力は以下の通り。リンクアップ時の消費電力は、省電力機能がオフの場合はケーブル長によらず2.55ワット。省電力機能がオンの場合は、ケーブル長が100メートルの場合が2.55ワットで、ケーブル長が3メートルの場合は2.25ワット。データの送受信が発生している時の消費電力は、省電力機能がオフの場合はケーブル長によらず2.59ワット。省電力機能がオンの場合は、ケーブル長が100メートルの場合が2.59ワットで、ケーブル長が3メートルの場合は2.29ワット。一方、リンクダウン時の消費電力は、省電力機能がオフの場合は1.15ワットで、省電力機能がオンの場合は0.46ワット。