米オラクルは、2014年8月10~12日に米国で開催されたプロセッサ関連のイベント「Hot Chips 26」で、同社のSPARCプロセッサの新版「SPARC M7」の技術概要を発表した。コア数は32個で、「SPARC M6」の12個から約2.6倍に増やした。1コア当たり8スレッドを同時実行できる。

 同社は米サン・マイクロシステムズを買収して以降、M6やT6など5種類のプロセッサを発表しており、今回のM7は6番目のプロセッサとなる。

 「Oracle Database In-Memory」向けに、DBクエリーのアクセラレータ「Query Accelerator」を搭載している。Oracle Database In-Memoryは、同社の「Oracle Database 12c」のインメモリーオプション機能である(関連記事:日本オラクルがOracle Databaseをインメモリー化、ロー/カラム型に両対応)。フォーマットの変換、値や範囲の比較といった処理を高速化する。

 「VA(仮想アドレス)マスキング」と呼ぶ機能も設けた。仮想アドレスのうち未使用の上位ビットを、プログラマーがメタデータ(型情報やオブジェクトに関する情報など)の格納に使える機能である。アドレッシング時は、ハードウエアがメタデータを自動的に無視する。こうした仕組みは「Tagged Pointer」とも呼ばれ、ARMの64ビットアーキテクチャでも採用されている(関連記事:アームがプロセッサを64ビット化)。

■変更履歴
タイトルで当初、「SRARCプロセッサ」としていましたが、「SPARCプロセッサ」の誤りです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2014/08/18 19:50]