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インターネット再生計画

利便性か犯罪抑止か、メルカリの落としどころ

浅川 直輝=日経コンピュータ 2017/11/22 日経コンピュータ

 フリーマーケットアプリ「メルカリ」で現金を出品し、法定利率の上限を超える利息を受け取った――千葉、秋田、京都の3府県警は2017年11月16日、出資法違反の疑いでメルカリのユーザー4人を逮捕した。

 その3日前の11月13日。メルカリとヤフーが9月に設立した「EC事業者協議会」の第2回会合が都内で開催された。

 奇しくもテーマは「オークション・フリマサービスにおける現金出品への対策」。消費者庁や経済産業省に加え、今回初めて金融庁と警察庁がオブザーバー参加した。メルカリは自社の現金出品問題と対策について説明し、オブザーバーの省庁担当者から質問やコメントを受けたという。

 金融庁は現金出品というテーマゆえの参加だが、警察庁については「違法出品対策としてのユーザーの本人確認手法について、メルカリと警察庁と折り合ったことで、オブザーバー出席が可能になった」(関係者)という。

 これはメルカリが同年10月12日に表明した、盗品の出品など違法行為・規約違反行為への対策を指すものだ。

 これまで電話番号の登録だけで出品が可能だったが、初回の出品時に住所・氏名・生年月日の登録を必須とする方式に改める。「利便性を阻害せずに本人を確認する、最もバランスの良い形を考えた」。メルカリの山田和弘執行役員は、年内に導入する本人確認の意義を語る。

 さらにメルカリは、協議会第2回の翌日となる2017年11月14日、サービスの仕様変更を公表した。発表済みの本人確認強化に加え、売上金を用いた商品の購入について「メルカリポイント」と名付けた電子マネー(前払式支払手段)に変換した上で購入する方式に改める。法律上の扱いが不明瞭で、マネーロンダリングへの悪用の懸念もあった売上金の扱いについて、ようやく明確になった形だ。

 メルカリは警察などの関係当局と「連携」と「折衝」の二手を使い分け、サービスの安全・安心を担保しながら、使い勝手を犠牲にしない落としどころを見極めようとしている。同社の山田執行役員に、本人確認強化の狙いや警察との協力関係について聞いた。(インタビューは10月中旬に実施した)

(聞き手は浅川 直輝=日経コンピュータ


違法出品の撲滅に向け、メルカリと警察はどのように連携しているのか。

写真●メルカリの山田和弘執行役員
[画像のクリックで拡大表示]

 我々も、盗品を売るような方にはサービスを利用してほしくない。24時間体制で出品を監視し、不正出品をしたユーザーは発見次第、利用を制限している。

 ただ、スマートフォンの電話番号によるSMS認証(ユーザーが指定した電話番号宛に認証コードをショートメッセージで送信し、本人の電話番号を認証する手法)だけでは、携帯電話が複数台あれば何度も不正出品ができてしまう。

 踏み込んだ対策として、違法出品をしたユーザーについて警察の捜査に協力することで、不正を元から断つことが重要だというのが、創業当初からのメルカリの考えだった。

 捜査協力の一環として、2014年ごろから捜査協力の専用ホットラインを設け、全国の都道府県警に電話番号をお伝えしている。盗品の本や野球ボールの件も、実際に警察からホットラインで連絡を受け、利用状況を伝えるなど捜査に協力した案件だ。ニュースになっていない案件も多数ある。

 これとは別に警察庁とは、仕組みの面で踏み込んだ協力ができないかと、以前から協議していた。現場の捜査への協力に加え、そもそもユーザーに犯罪を行わせない「抑止力」の強化に、会社として取り組む必要がある。その手段の一つが本人確認だ。

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