ネットワーク分野では、2014年、2015年に引き続き、やはり格安SIMやスマートフォンの話題が目立つ。例えば2位「『最安値格安SIM』でもっともお得なのはどれか」、6位の「最新モデル『arrows M03』もヒット!SIMフリー市場で富士通arrowsが人気な理由」など、格安SIMやSIMフリースマートフォンを選ぶための基準となる記事の人気が高い。マーケットとして格安SIMやSIMフリースマートフォンが定着して、より多くのユーザーに使われている証左と言えるだろう。
しかしそんな中で最も読まれた記事は、目前に迫った「ISDN終了」をテーマとした「300万回線も残るISDN、迫る終了のインパクト」だった。300万回線という数字は確かに大きいが、実際に困っているという読者ばかりに受けたわけではなさそうだ。
ISDNといえば、「ロクヨン、ロクヨン、イチニッパ」というコマーシャルに代表されるように、個人ユーザー向けだと思われがちだ。ほぼ同時期に登場したADSLや、すっかり安価になり定着したFTTHなどにより、ISDNはとっくに淘汰されていると思っていた読者も少なくないだろう。そうした意外感が、このランキングに反映されたと思われる。
面白いところでは、ITインフラの課題をテーマにした「『シン・ゴジラ』にみる、日本のITインフラの虚構と現実」が3位に入った。ネットワークを結ぶ結節点である「IX(インターネットエクスチェンジ)」が集中する大手町をゴジラが襲撃したら、日本のITインフラは崩壊するのではないか…という思考実験である。
5位に入った「[第1回]便利ポイント:Windowsの操作ならほぼ何でも自動化できる」はタイトルを見てもテーマがわからないが、PowerShellの特集である。PowerShellはWindowsだけでなくmacOSやLinuxでも使えるようになるし、Windows 10のプレビュー版ではコマンドプロンプトに代わって標準シェルの役割を与えられている。コマンドプロンプトよりも便利なので、ぜひ活用してほしい。