デザインはアートではなく、分析と戦略を基に考える「情報設計」である。前回の記事では、そうしたデザインの基本の考え方を紹介しました。

 2回目は、具体的にデザインを設計・構成する際に基本となる4つの理論を解説します。デザインを考える上で基礎となる考え方は、「読みやすい資料作り」「分かりやすい企画書作り」といった日常業務でも活用できます。

関連するものをグループ化する【近接】

 次のデザインを見てください。

悪いデザインの例。情報のつながりが分かりにくい
悪いデザインの例。情報のつながりが分かりにくい
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 「いいデザインとは何か?」という英語で書かれたページですが、情報がどうつながっているかが分からず、全ての言葉がバラバラに見えます。それでは、このようにまとめるといかがでしょうか。

デザインを修正した例。カテゴリーでまとめた
デザインを修正した例。カテゴリーでまとめた
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 左に3つのカテゴリーを作ることで、「デザインに関すること」は一番上、「コンタクトを取りたいとき」は一番下など、視覚的に情報が入ってきやすくなります。また、ロゴとタイトルなど、デザイン全体のコンセプトを示す2要素もまとめた方がすっきりします。

 近接とは、「関連する情報は視覚的にまとまっていた方が頭に入りやすい」という考えに基づいたデザインの基本。関連するものはグループ化してデザインを組みましょう。