2日ほど前からネットでは、「あと10年で『消える職業』『なくなる仕事』」が話題になっている。検索すれば、「現代ビジネス」の記事などがヒットするはずだ。「消える職業」「なくなる仕事」の背景にあるのが技術の進歩、そしてそれに伴う社会の変化だ。

 ITproのニュースにもそんなことを感じさせる記事がここのところ多い。2014年11月10日にNECが発表した工業製品の表面を撮影して個体識別できる「物体指紋認証技術」(関連記事:NECが識別タグ不要の認証技術、スマホのカメラで真贋判定)もその一つ。スマートフォンのカメラで撮影するだけで真贋を判定するもので、識別タグや特殊加工は不要。ブランド品の真贋判定などにも応用できるという。この技術を使えば、スマートフォンがブランド品などの鑑定士にとって代わるかもしれないのだ。

 こんなニュースも上がっている。「アールエスコンポーネンツ、名刺サイズのスパコンボード」という記事を見ると、物理シミュレーション、ビッグデータの解析など高い演算能力を必要とする処理がより身近になることを感じさせる。技術の進歩がこれまであった「何か」を置き換えていく、または不要にすることは過去何度も繰り返されてきた。ただ、そのスピードはますます加速していきそうだ。