「伊藤忠商事、基幹系システム刷新へ 過去最大規模の開発費を投入」を読みました。SAP S/4HANAを使う大規模なERP(統合基幹業務システム)の導入プロジェクトとして注目に値するものだと思います。

 ある部分が強く気になりました。以下に引用します。

 「伊藤忠商事はSAP R/3を使った現行システムを稼働させた2001年、COBOLで作った30万行の規模のサブシステムも稼働させた。営業部門が入力した売り買いの情報を基幹システムが扱える伝票形式に変換する役割を担う」ものですが、「保守できる社員は異動などで減り、『現在は65歳の社員一人が担当している』」というのです。

 同社は基幹系システムの再構築で問題を抜本的に解決するようですが、65歳になる一人の社員が保守を担当しているシステムというのは、経営面でもリスクになりかねない気がします。人ごとでないという方もいらっしゃるでしょう。システムの開発、運用、保守はどうあるべきなのか。改めて、考えさせられました。