データベースにアクセスして760万件の個人情報漏洩をもたらした容疑者の逮捕を受け、ベネッセホールディングスが記者会見を開きました(関連記事1:ベネッセが容疑者逮捕を受け緊急会見、お詫び対応に200億円、関連記事2:ベネッセ顧客情報漏洩、DB管理の技術者を逮捕)。目に入ってきたのが、「事件のお詫び対応として200億円の原資を準備する」という一節です。

 今期の営業利益予想の360億円が、お詫び対応で減るのは確実でしょう。もっと深刻なのは顧客の信頼をいかに取り戻すか、です。

 お客様本部を設置し、7月15日に発足させた「個人情報漏えい事故調査委員会」の調査を受けて、具体的な再発防止策を策定すると言いますが、事件発生前と同じようにベネッセのサービスを顧客が利用するようになるには、時間が必要でしょう。売り上げ、さらには株価にも影響する可能性があります。

 「<お客様情報の漏えい> 弊社グループ会社の業務委託先の元社員の逮捕について」と題した文章で、同社は「ベネッセホールディングスの連結業績への影響については、現在精査中です」と記しています。精査の結果、どのような数字が示されるのでしょうか。