前回はPCレス環境における音楽CDの管理について検証した。今回は、PCレス環境でのスキャナーを活用した文書管理を考えてみたい。

 まず筆者のパソコンを使った普段の文書管理環境を紹介しておく。筆者は、Webページや各種オフィス文書、メールの内容、各種画像などパソコン上のデータは、プリンタードライバー形式のPDF変換ソフトをインストールしておき、プリント感覚でPDF化している。PDF形式はどんな端末でも閲覧・印刷できるので便利だ。

 PDF化した書類は、家のLAN上のストレージ(NAS)か、Dropboxなどのクラウドストレージに置いておく。こうしておけば、あらゆる端末からいつでもどこでも、好きなときに閲覧できる。

 元がデジタルデータなら、「何もかもPDF化」するのは簡単だ。問題は紙に印刷されたり、手書きで作ったりした書類である。これらもデジタルデータとして一元管理できれば、机の周りや書類入れなどを探し回らずに済む。

パソコンに接続しているスキャナーは2台

図1●筆者のフラットベットスキャナー。平らなベッドのようなガラス面に書類を置き、1枚ずつ挟んでスキャンする。1つひとつのセットに手間がかかる
図1●筆者のフラットベットスキャナー。平らなベッドのようなガラス面に書類を置き、1枚ずつ挟んでスキャンする。1つひとつのセットに手間がかかる
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 紙で存在するものを電子化するのにはスキャナーを使う。筆者は「何でも電子化」のために、デスクトップパソコンに2台のスキャナーを常備している。

 2台のうち1つは、複合機のフラットベッドスキャナーだ。これは、厚みのある冊子の一部などをスキャンするのに使う。