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写真1●米リミニストリートのセス・ラビンCEO
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 突然だが、みなさんはリミニストリートという会社をご存じだろうか。

 同社は米国ラスベガスに本社を置き、世界70カ国でサービスを展開する独立サービスプロバイダーで、ベンダーに代わってパッケージソフトを保守する事業を手掛ける。その米リミニストリートが2014年3月、日本市場への本格参入を発表した(関連記事:「SAP、オラクルの半額で保守」、米リミニストリートが日本に本格進出)。同社は独SAPや米オラクルのERP(統合基幹業務システム)パッケージを対象に、ベンダーの保守費用の半額でサービスを提供する。SAPやオラクルの製品向けの第三者保守サービスは日本では初めてとみられる。

 なぜ注目を集めているのか。

 それは、これまでベンダーにロックインされていたユーザーが、“第三者保守という選択肢”を持つことになるからだ。

 通常、SAPやオラクルのパッケージソフトを導入した場合、ユーザーは保守費用として、ライセンス価格の20%近くをベンダーに支払う必要がある。保守サービスを受けるために、費用を支払うのは当然だ。

 しかし、これまでこの保守サービスには企業間競争がなく、ベンダーは高い利益率で価格を設定することが可能だった。「オラクルが、保守サービスで得ている売り上げの利益率は92%。ケースによっては94%だ」と、米リミニストリートのセス・ラビンCEO(最高経営責任者)は説明する(写真1)。