写真1●2013年9月の「Oracle OpenWorld San Francisco 2013」で「インメモリー・オプション」を発表する米オラクルのラリー・エリソンCEO
写真1●2013年9月の「Oracle OpenWorld San Francisco 2013」で「インメモリー・オプション」を発表する米オラクルのラリー・エリソンCEO
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 メモリーは蜜の味---。こう頭に浮かんだのは昨年9月、肌寒い米サンフランシスコの街中だ。

 米オラクルのラリー・エリソンCEOが同社のイベントで発表した「インメモリー・オプション」は、データベースのデータを全てメモリー上に載せて処理しようというコンセプト(写真1)。ディスクI/Oが性能のボトルネックになるデータベースにとって、高速なメモリーという“蜜”はいくら食っても飽くことはない。

 メモリー上でデータ処理する“インメモリーDB”は古くからある。ただ、「Oracle TimesTen In-Memory Database」のような従来製品は、データベースの一部を切り出してデータを保持する、いわば特定アプリケーションのキャッシュ用途にとどまる。

 これに対して、インメモリー・オプションは大容量の分析用データをメモリー上に載せ、クエリー処理をメモリー上で実行しようというものだ(図1、関連記事:オラクル「インメモリーDB」の衝撃)。

図1●米オラクルの「インメモリー・オプション」
図1●米オラクルの「インメモリー・オプション」
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