写真●石巻市沿岸部の被災した店舗
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 ITだけでは限界はある。けれども、復興のためにITができることはたくさんある、改めてそう感じた。宮城県石巻市でボランティア活動を続けられている方、被災し仮設住宅に住みながら自分の店を取り戻すために奮闘している方の話を聞く機会があった。2011年12月18日に復興IT開発支援コミュニティ「Hack for Japan」と経済産業省の復興支援活動「ネットアクション2011」が石巻で開催した会でのことだ。

復興IT開発支援コミュニティと経産省が開催

写真●津波で焼け野原のようになった石巻の住宅地
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写真●被災した石巻沿岸部の工場
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写真●石巻で行われた復興ボランティア情報交換会
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 Hack For Japanは震災発生直後から活動を続けている、被災者や復興のためのWebサービスやスマートフォンアプリなどの開発を支援しているコミュニティだ(関連記事)。FacebookのHack For Japanグループ参加者は200人近くにのぼり、その多くが技術者だ。全国で開発イベント「ハッカソン」開催などの活動を行なっている。放射線量を地図上に表示するAndroidアプリ「風@福島原発」(関連記事)や、災害により損なわれた写真をインターネット上でボランティアが修復する「フォトサルベージの輪」など多数のサービスやアプリがHack for Japanに参加した技術者から生まれている。

 ネットアクション2011は経済産業省などが実施している、復興支援や節電のためのアプリおよびWebサービスの開発を支援するプロジェクトである。パートナーとしてYahoo! JapanやTwitterなど16の団体やプロジェクトが参画している(関連記事)。

 ボランティア情報交換会は、Hack for Japanとネットアクション2011が、現地のニーズを聞き、またこれまで開発してきたサービスやアプリなどを紹介することで、より役立つものが作られることを狙い開催された。三菱総合研究所がコーディネートなどを担当した。