前回は文章の説得力を高めるために,論理性向上を目的とした「固めチェック」のエクササイズを説明しました。

「固めチェック」のステップ
(1)文書を読んで反論,疑問,質問を書き出す
  (ただし細かいものは思い切って割愛)
(2)上記(1)に対する解答を文書に入れ込む

 このような手順を繰り返すと第三者的視点が増えるため,考えたことが「固く」なっていきます。ぜひ,読者の方々も試していただきたいと思います。

 それでは,今回のテーマに移ります。小島の文書は「固めチェック」を入れた結果,非常に長くなってしまいました。そこで,今回はこれを短くしていく,「文章を省く」についての考え方を説明していきます。

 今回は“仕事に役立つ7つの科目”の「(1)文書」に関する「簡潔に書く」がテーマです。

「文章を省く技術」

芦屋: では,今日は長い文章をバッサリ短くする方法について考えていこう。どんなに立派で,論理的な文章でも「長い」と読んでもらえないことが多い。特に,忙しい人たち…,役員,部長,課長のような上位職は「長い!」と一蹴することが多いから,「バッサリ短くする」スキルは非常に重要になる。
小島: そうですね。でも,なかなか難しいですけど。
芦屋: まあ,実際にやっていけば,コツはつかめると思う。では,君のペーパーを見てみよう。