米Hewlett-Packard(HP)が情報漏えい調査において不正な手法を使った問題に関して,同社CEO兼社長のMark Hurd氏が米国時間9月21日に記者会見を行うことを発表した。会見はHP本社で太平洋時間9月22日午後1時5分より開始し,Webでも配信する。

 Hurd氏は,「この問題は,当社の戦略および経営とはまったく無関係だ。機密情報漏えいの防止対策として始めたことが,思いもよらない結果となった」と述べている。

 HPは,情報漏えいを巡る調査において,身元を偽って不正に通話記録などを入手する「プリテキスティング」と呼ぶ手段を使用したとされる。同社会長のPatricia Dunn氏は「調査は,サード・パーティが実施したものだが,不適切な手法が用いられており,我々が把握する範囲を逸脱していた」と述べている。なおDunn氏は2007年1月18日をもって引責辞任することが決まっている。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,Dunn氏とHurd氏は「調査の実施については知っていたが,違法な手段を使うことは承認していない」と主張。しかし同社の電子メールの記録から,両者は調査員がプリテキスティングを実行していることを認識していたようだと,Wall Street Journal紙とNew York Times紙は伝えているという。

 この問題については当局も調査に乗り出しており,米下院エネルギ商業委員会の監視および調査小委員会は9月28日に公聴会を開く予定(関連記事)。Dunn氏をはじめ,HP法務顧問のAnn Baskins氏,グローバル・セキュリティ担当マネージャのAnthony Gentilucci氏,上級顧問のKevin Hunsaker氏,コンピュータ・セキュリティ調査担当Fred Adler氏などが証言を求められている。

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