米Lucent TechnologiesとフランスのAlcatelは,両社株主が合併案を賛成多数で承認したことを,それぞれ現地時間9月7日に発表した。

 4月の発表時点では,取引は6~12カ月以内に完了する見通しとされていたが,両社はすでにいくつかの重要な課題をクリアしており,2006年末までには手続きを完了させたい意向だ。そのためには,米財務省に所属する対米外国投資委員会の承認を得る必要がある。

 Lucentの会長兼CEO,Patricia Russo氏は「今回の合併の最大の目的は,株主,顧客,および従業員に長期にわたって利益をもたらすことだ。株主の承認が得られたことで,最も広範な有線/無縁サービスを備えた,真にグローバルな通信ソリューション・プロバイダの誕生に向けてまた一歩前進したことになる」と述べた。

 「本日,株主よりLucent Technologiesとの戦略的合併について承認を得られて,大変喜ばしく思っている。この合併は,新会社が業界で主導的立場に立つ世界的企業になるための重要な戦略だ。カナダのNortelの資産の買収,フランスのThalesとの提携拡大によってさらに戦略を推進する。われわれの目標は,株主のためにAlcatelの価値を高め,顧客に世界最大規模の製品/サービス群を提供し,従業員により大きな機会を与えることだ。年内には,すべての必要な承認を受け,これらの目標が達成できると信じている」(Alcatelの会長兼CEO,Serge Tchuruk氏)

 なお米メディアの報道(InfoWorld)によると,両社はこの合併で約14億ユーロ(約17億8000万ドル)の経費節減を見込んでいる。また,合併に伴って従業員約9000人が削減される見通し。

[発表資料1]
[発表資料2]