オープンソースVoIP技術の米Digiumは,同社初の投資ラウンドでベンチャ・キャピタルの米Matrix Partnersから1380万ドルの資金を調達した。Digiumが米国時間8月9日に明らかにしたもの。調達した資金は,中小企業から大企業を対象とするコミュニケーション市場向け新製品の開発などに使う予定。

 Digiumは,オープンソースのLinux向けIP-PBXソフトウエア「Asterisk」を提供している企業(関連記事:無料PBXソフト「アスタリスク」入門)。同ソフトウエアは現在1日当たり1000回以上ダウンロードされ,ユーザー数は100万人以上という。パートナ制度「Genuine Asterisk」の参加企業は130社ある。Digiumの業績は2002年以降黒字で,「ここ数年は毎年100%成長を続けている」(同社)。

 Matrix Partnersは,米Red Hatに買収された米JBossに資金提供した実績を持つ投資会社。Matrix Partnersジェネラル・パートナ兼JBoss役員のDavid Skok氏は「今後も企業はVoIPのコスト削減効果と強力な新機能に魅力を感じるため,Digiumにとってチャンスが大きくなる」と述べる。「間違いなくDigiumは,Red Hat,JBoss,スウェーデンMySQLに続く大きなオープンソース企業になるはずだ」(同氏)。

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