米Microsoftが幹部社員の大がかりな配置転換を進めるさなか(関連記事:米Microsoft,Windows部門の幹部社員を大幅に入れ替え),同社のセキュリティ分野の権威で著名なJesper Johansson氏が同社を退社し,オンライン販売大手の米Amazon.comに移ることが明らかになった。同氏によると,9月5日付けでAmazonの主任セキュリティ・プログラム・マネージャになるという。

 Microsoftで過ごした5年間を振り返り,Johansson氏は同社の従業員に「(退社は)非常に難しい決断で,決心するまで長い時間を要した」という内容の電子メールを出した(その内容の一部は,自身のブログにも掲載した)。「改めてみると,全体として素晴らしい5年間だった。私が入社して以来,Microsoftではセキュリティに大きな変化があった。このような転換を目の当たりにし,長い期間かかわることができたのは,貴重な経験だった。今回の転職で最も辛いことは,今後はこの変化の一翼を担えないことと,ともに働いたすべての優秀な方々と別れることだ」

 Johansson氏は,Microsoftのセキュリティ技術部門で上級セキュリティ戦略担当者を務めた。さらに同部門のSteve Riley氏と「Protect Your Windows Network」を執筆した。Microsoftの米Winternals Softwareおよび「Sysinternals」ブランド買収に伴い(関連記事:MSによる買収後も,Sysinternalsのツールは無料),先ごろ入社したMark Russinovich氏は,この本のなかで「Jesper氏とSteve氏は,効果的なネットワーク・セキュリティ・ポリシーの実装時に必要となる数え切れない問題で,見事な成果を収めた。セキュリティ担当者にとって必読の一冊だ」と述べている。