米大手電話会社が米国家安全保障局(NSA)にユーザーの電話通話記録を提出したとする問題で,米テキサス州オースチン市は米AT&Tを民事提訴した。George & Brothers法律事務所が米国時間5月19日に明らかにしたもの。

 同市は5月18日に,AT&Tに対する訴訟をテキサス州西部連邦地方裁判所に申請。AT&Tが同社サービスの加入者および顧客の通話記録を漏洩したと主張している。情報源や顧客の守秘義務を持つジャーナリスト,新聞記者,法律家なども原告側に加わっている。

 米国では最近,NSAが2001年の9.11同時多発テロ以後,国民の通話情報を極秘に収集およびデータベース化していたことが発覚し,政府内外から非難の声が上がっている。AT&Tのほか,米BellSouth,米Verison Communicationsが情報を提供したと報道されている(関連記事)。

 ただしVerizonはこの報道を否定しており,「NSAから情報提供の要請は受けておらず,ユーザーの通話記録も提出していない」との反論を5月16日に発表した(Verison社のプレス・リリース)。

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