米Gartnerは,ビジネス・インテリジェンス(BI)市場に関して調査した結果を英国時間2月7日に発表した。それによると,同年25億ドル規模に成長が見込まれるBI市場は,2009年までに30億ドル規模に拡大するという。また,中南米,アジア地域が急速に成長するという。

 同調査は,1400人のCIOを対象に行なわれた。その結果,優先順位の最も高い技術としてBIが挙げられていることが明らかになった。対象となった企業では,同技術に対して平均4.8%の予算拡大を予定しているという。

 同社によれば,世界の企業は,ERP,CRM,HRを含め,過去数年間で400億ドル分に相当するエンタプライズ・アプリケーションを購入している。これら企業は,急増するデータを管理する手段としてBIに期待している。しかし,企業は情報の共有,意思決定を目的とするBIの導入は計画していない。

 Gartner社は,BIを導入する企業に対し,ユーザーにBIソフトウエアに関するトレーニングを提供するとともに,情報の利用と分析は事業目的を達成するための手段の一部であるという認識を広める必要があると指摘。また,ビジネス・プロセスにBIを統合させる方法を見直し,情報アーキテクチャとアプリケーション・ポートフォリオの実装と管理方法の変更も勧めている。

 今後の動向を地域別にみると,新興市場である中南米とアジア太平洋地域では,BIソフトウエア市場が2009年まで年間平均11.3~13.6%成長すると予想される。北米,西欧,日本においては年間6.4~6.9%の成長が見込まれるが,世界平均の7.3%は下回るという。

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