米iSuppliは米国時間2010年7月23日、携帯電話向けメモリー市場に関する調査結果を発表した。NAND型およびNOR型フラッシュとDRAMを含む携帯電話向けメモリー市場の世界売上高は、2010年に前年比49.9%増の102億ドルに達する見込み。2011年には同9.6%増の112億ドルに拡大するとiSuppliは予測する。

 同市場では韓国Samsung Electronicsが優位に立っているが、米Micron Technologyが勢いを増しつつあるとiSuppliは分析する。新興市場における事業拡大と、米国での競争力強化が期待される。

 Micron Technologyは今年2月にNOR型フラッシュ技術を持つNumonyxの買収を発表した。Numonyxは米Intelと伊仏合弁STMicroelectronicsによる合弁会社で、2008年に設立された。ベンチャーキャピタルの米Francisco Partnersも出資している(関連記事:IntelとSTMicroのフラッシュ・メモリー合弁会社「Numonyx」が発足)。

 iSuppliの調査によると、Numonyxは2010年第1四半期に、NOR型フラッシュの世界売上高で最大シェア32.6%を占めた。Samsungはシェア14.7%で3位だった。一方、NAND型フラッシュ分野でのMicronのシェアは9.1%で3位。1位はSamsungでシェアは38.5%だった。

 NOR型フラッシュ技術を獲得したことで、Micron Technologyは幅広い部品需要に対応し、モバイル向けメモリー市場での競争力を高めつつある。「Samsungに対抗するためには、異なるタイプのメモリーを組み合わせた完全なソリューションを提供し、無線分野のニーズに応える必要がある」とiSuppliメモリーおよびストレージシステム担当上級アナリストのMichael Yang氏は述べている。

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