米Intelと仏伊合弁のSTMicroelectronicsは米国とスイスでそれぞれ現地時間2008年3月31日,フラッシュ・メモリー事業を手がける合弁会社「Numonyx」の設立手続きを終えたと発表した。

 IntelとSTMicroelectronicsは,それぞれのフラッシュ・メモリー事業に関する研究開発/製造/営業/マーケティング資産を統合し,オランダで新会社を設立した。本拠はスイスに置き,携帯電話機やMP3プレーヤ,デジタル・カメラ,パソコンといった電子機器や家電製品向けフラッシュ・メモリーなどを供給していく。なお,両社のフラッシュ・メモリー事業を合わせた2006年の売上高は約36億ドル(関連記事:IntelとSTがフラッシュ・メモリー事業を統合,新会社設立へ)。

 Numonyxの設立に向け,IntelはNOR型フラッシュ・メモリーおよび相変化メモリー(PCM:Phase Change Memory)の事業資産を提供するとともに,約2500人の従業員を移籍させた。STMicroelectronicsはNOR/NAND型フラッシュ・メモリーとPCMに関する資産などを提供した。またベンチャー・キャピタルの米Francisco Partnersも現金で1億5000万ドルを出資した。Numonyxはさらに5億5000万ドルの融資を得た。Numonyxに対する出資比率は,Intelが45.1%,STMicroelectronicsが48.6%,Francisco Partnersが6.3%。

 米メディア(CNET News.com)によると,Numonyxは世界最大のNOR型フラッシュ・メモリーのベンダーになる。同社の売上高の約9割は同メモリーが占めるという。

 また同メディアは別の記事(CNET News.com)で,IntelとSTMicroelectronicsは既にPCMチップのサンプル出荷を行っており,Numonyxが2008年後半に販売を開始する予定と報じている(関連記事:IntelとSTMicro,128MビットPCMをサンプル出荷,マルチレベル・セル版PCMも開発)。

[発表資料(Intel)]
[発表資料(STMicroelectronics)]