米Harris Interactiveは米国時間2008年5月13日,Blu-ray Disc(BD)プレーヤの利用状況について調査した結果を発表した。それによると,次世代DVD規格に関する争いは2008年2月に東芝がHD DVD事業を終了した(関連記事:東芝がHD DVD事業終了を正式発表,Blu-ray対応AV機器の販売計画はなし)ことで決着がついたにもかかわらず,その後BDプレーヤの売り上げは伸びていないという。

 2008年4月7~15日にかけて,米国成人2529人を対象にアンケートを実施したところ,通常のDVDプレーヤの所有者が87%に達する一方で,BDプレーヤの所有者は4%にとどまり,Sony PlayStation 3(5%)やHD DVDプレーヤ(6%)の所有者を下回った。

 次世代DVD規格に関する争いについて知る回答者が67%,Blu-rayが市場を制したことを知る回答者は69%に達した。しかしBDプレーヤの非所有者で,今後1年間にBDプレーヤを購入予定の回答者はわずか9%だった。また,両規格の争いが決着するまで購入を控えていたとしながら,4月時点で次世代規格のプレーヤを購入していない回答者は23%に達した。

 Harris Interactive,Media & Entertainment Practice部門担当副社長のJoan Barten Kline氏は,「BDプレーヤの平均価格は300ドル以上と,アップコンバータ内蔵のDVDプレーヤの価格を上回っている。このため価格に敏感な消費者が購入をためらっている可能性がある」と推測する。

 また今秋には,インターネット接続機能を備えたBDプレーヤが市場に出回る見通しだが,消費者の関心は盛り上がりに欠ける。BDタイトルの再生と,インターネット接続が可能なSony PlayStation 3(399ドル)の購入を検討している回答者は11%,またインターネット接続機能を持たないBDプレーヤ(399ドル)の購入を考えている回答者は10%だったが,インターネット接続機能を持つBDプレーヤ(500~650ドル)の購入を検討している回答者はわずか4%だった。

 なおHD DVDプレーヤの所有者のうち,HD DVDタイトルが販売されている限り,購入を続けるという回答者は45%,新たなHD DVDタイトルは購入しないという回答者は14%だった。また,既存のHD DVDプレーヤを使い続ける一方で,将来BDプレーヤを購入予定という回答者は15%だった。

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