調査内容 主要ベンダーに対する利用意向
調査時期 2007年10月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 2173件(877件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数

 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に行った2007年10月調査では,情報通信製品/サービス・ベンダーとシステム・インテグレーター(SIer)の主要企業について,その企業に対する利用意向を聞いた。今日の記事でベンダー編,明日21日の記事でSIer編の結果を紹介する。

 対象ベンダーのビジネス領域に対して「職務上接点がある」としている回答者に,現在そのベンダーの製品を使っているかどうかを問わず,「今後利用したい」と感じているかどうかを聞いた。

 首位は前回2007年7月調査での2位(25.7%)から,約6ポイントアップしたウイングアークテクノロジーズ(31.3%)。2位は前々回2007年4月調査で2位(25.6%),前回は3位(25.0%)のアップルジャパンが返り咲いたが,今回の「今後利用したい」率は23.1%で,2回連続してスコアを下げている。

 3位には前回10位のEMCジャパン,4位には前回12位のトレンドマイクロが上がってきたが,ともに前回2007年7月調査での「今後利用したい」率とほとんど同じ(EMCは0.1ポイントアップ,トレンドマイクロは0.1ポイントダウン)。他の上位ベンダーがスコアを下げた結果,順位が上がった形だ。特に前回2007年7月調査で首位(26.2%),前々回2007年4月調査でも3位(23.0%)と安定して上位にあったウィルコムが,今回は約10ポイントダウン(16.3%)して17位に後退したのが目立つ。

 実際,有効回答数30以上の50社(前回も50社)の「今後利用したい」率の平均値は,前回の16.9%から今回は14.3%に下がった。前回調査と比較可能な(2回とも有効回答数30以上の)46社の中で,前回よりスコアを上げたのは前述のウイングアークやEMCなど10社,前回よりスコアを下げたのがアップル,ウィルコムなど36社である。スコアアップの上位3社は,シャープ(前回8.5%→今回16.7%),三菱電機(同5.4%→13.3%),ジャストシステム(同8.1%→15.4%)。スコアダウン側はノベル(前回18.2%→今回0.0%),ソフトバンクテレコム(同23.4%→6.3%),ピー・シー・エー(同20.0%→7.7%)の3社が,10ポイント超のダウンを喫した。

 ちなみに,「職務上接点がある」という条件を外した「今後利用したい」の回答票数ベスト5は,マイクロソフト(141票),日本オラクル(110票),日本ヒューレット・パッカード(102票),日本IBM(101票),デル(97票)だった。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,情報通信製品/サービス・ベンダーとシステム・インテグレーター(SIer)の主要企業各68社について,《今後利用したい》と感じるかを聞いた。  「対象ベンダーのビジネス領域と自分の職務領域には接点がある」とした回答者の数nを100%として,n=30以上を得たベンダー50社を掲載した。
 2007年10月調査では評価対象のベンダー/SIerリストを見直した。ベンダー・リストには従来SIerに分類していたリコーと富士ゼロックスを追加したほか,TKC,PFUの2社を追加。日本NCRを2007年9月の分社に伴い,日本テラデータと日本NCR(日本テラデータを除く)の2社に入れ替え。アラクサラネットワークス,ノーテルネットワークス,アライドテレシス,応研の4社を評価対象から外し,従来ベンダーに分類していたアルプス システム インテグレーション(ALSI)をSIerに分類変更した。SIerリストからは富士ゼロックスが抜け,三菱総合研究所(旧ダイヤモンドコンピューターサービスを含む)と,従来ベンダーに分類していたALSIを追加した。評価対象企業全136社のリストは,本調査の設問の原文とともに,日経マーケット・アクセスの有償会員向けサイト「日経MA-INDEX 企業情報システム」で公開している。
 調査実施時期は2007年10月中旬,調査全体の有効回答は2173件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は877件。

図●主要システム関連ベンダー50社に対する「利用希望」(「対象ベンダーのビジネス領域と自分の職務領域に接点がある」とした回答者の中での比率,n=30以上)