|
日経マーケット・アクセスが，ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に行った調査で，2007年8月に導入したパソコンのメーカーと台数を聞いた（複数回答）ところ，パソコン・サーバーとデスクトップ・パソコンの購入台数は，2位以下のメーカーを3倍以上引き離して日本HPがトップ。ノート・パソコンの購入台数は富士通が首位に立った。導入ユーザー数は，今回もデルが3部門ともにトップを堅持。サーバーとデスクトップは2006年9月実績（2006年10月調査）以来12カ月連続，ノート型も6カ月連続トップを続けている。
今回のパソコン・サーバー購入台数の1回答平均は，前回2007年7月実績（2007年8月調査）の10.2台に対して約20％増の1回答平均12.2台。デスクトップ型パソコンも年初来最高だった前回（65.9台）からは下がったものの，同57.8台と年初来2番目に高い値をマークした。ノート型パソコンは約40％減の同32.2台（前回は同53.9台）で，2007年初来の8回調査の平均値（32.3台）とほぼ同じレベルである。
ただし，前回はデスクトップ型とノート型の大量一括導入回答（1メーカーの製品を1000台以上）が目立ったのに対し，今回の大量一括導入回答はサーバーとデスクトップ型でそれぞれ1件（ともに金融/証券/保険業ユーザー），ノート型には1件もなかった。この大量一括導入回答2件を除外すると，デスクトップ型の平均導入台数は34.8台（前回は大量一括導入回答を除くと1回答平均31.4台），サーバーの平均台数は7.2台となる。
サーバーの導入台数は，前述したように“1000台以上”の大量一括導入回答があったものの，それを差し引いても日本HPがデル以下を抑えて，2007年2月実績（2007年3月調査）以来6カ月ぶりの首位。デスクトップ型の導入台数は日本HPが群を抜いてトップだが，前述の大量一括導入回答を除くと上位4社の順位は大きく入れ替わる。
大量一括導入回答がなかったノート型パソコンの導入台数は，富士通が前々回2007年7月調査（2007年6月実績）以来の首位に返り咲いた。前回調査で導入台数首位だったレノボ・ジャパンと3位だった日本IBMが，今回は揃って6位以下に後退したが，レノボとIBMの台数を合計すると2位のNECを上回る。
■調査概要
日経マーケット・アクセスが，ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に，回答者の勤務先の情報システムの構成要素としてのパソコン・サーバーの導入状況を聞いた。当該月に正式発注や契約など購入が確定したもののみが対象で，「過去に発注済みのパソコンが当該月になって納品されたもの」「回答者の個人用パソコンの購入」は除外している。
2007年2月調査（2007年1月の導入実績）の記事まで，「x社のパソコンをy台導入した」という回答1件を，x社についての「購入製品のメーカー数」1件と表現してきたが，2007年3月調査の記事から，x社についての「ユーザー数」1件という表現に変更した。つまり「ユーザー数イコール有効回答数」であり，導入したパソコンの実利用者数を聞いたものではない。
また，本調査では1企業・組織からの複数の回答を有効としている（「所属企業・組織で情報システムを担当している」と明示した回答者であれば，「全社情報システム部門」に限定せず，「事業所」や「部門」や「ワークグループ」の情報システム担当者も，有効な回答者として認めている）ため，「ユーザー数イコール導入企業数」とは断言できない。
2006年12月調査から「業種がコンピュータ関連で，当該メーカーの全導入台数の過半数を占める」大量一括導入の回答を集計対象外とした。今回の2007年9月調査では，パソコン・サーバーでは30台（1回答あたり約0.2台に相当），デスクトップ型で4000台（同約15.3台に相当），ノート型で100台（同約0.4台に相当）分の回答を集計対象から除外した。
調査実施時期は2007年9月中旬～下旬，調査全体の有効回答は2073件，「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務（企画立案・設計・開発・運用・予算承認など）を担当している」とした実質的な有効回答は933件。
 |
| 図1●前月（2007年8月）のパソコン・サーバーの導入台数（n=199） |
 |
| 図2●前月（2007年8月）のデスクトップ・パソコンの導入台数（n=261） |
 |
| 図3●前月（2007年8月）のノート・パソコンの導入台数（n=274） |
