調査内容 Windows Vistaをクライアント機に導入(を検討)する理由
調査時期 2007年7月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 2026件(794件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数

 日経マーケット・アクセスが企業情報システム担当者を対象に2007年7月に実施した調査で,2007年7月時点で自社のシステムにWindows Vistaクライアント機を導入済み,または情報システム部門でVistaを試験中,あるいは2009年3月末までにVistaクライアントを試験導入予定とした回答者に「Windows Vistaをクライアント機に導入する(あるいは導入を検討する)理由」を聞いたところ,最も多く「最大の理由」に挙げられたのは「クライアントOSの旧バージョンのサポート切れ」で,回答者の約5割がVistaの導入理由のトップに挙げた。

 2番目に多かったのは「セキュリティ対策の強化,リソース保護機能」で3割弱。次いで「安定性,信頼性,自動修復機能」が15%弱と,企業システムのクライアントOSへ求める,機能というより基本要件に近い項目が上位を占めた。これらは「Vista導入の重点理由ではない」という消去側の比率が3割未満,言い換えれば70~75%の回答者に導入理由として支持されている。

 逆に導入理由として不人気だったのは「仮想化環境」,「ディスク・ドライブ単位の暗号化」,「情報検索,仮想フォルダ機能」といった,いわば“表立った”機能。

 面白いのは,差分バックアップやシャドウコピーなどの「バックアップ/復元機能」。「1番目に重点を置く理由」としてはほとんど存在感はないが,「2番目」「3番目」に重点を置く理由としてそれぞれ13%弱の支持を集め,約55%の回答者に導入理由として支持された。

 このほか,自由記入の意見欄では「現在のクライアントの入れ替え時期が来たとき,Vista搭載機以外は入手困難だろう」という趣旨の回答が10件以上寄せられていた。ほかにも「現在利用しているソフトがVistaに未対応なので導入しない」とか「利用しているアプリケーションの後継版がVistaでなければ使えなくなった時点で,Vistaを導入する」といった自由意見も目立った。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,「Windows Vistaをクライアント機に導入する(あるいは導入を検討する)理 由」を聞いた。
 図に示した12の項目に対してそれぞれ,「1番目に重点を置く理由」「2番目に重点を置く理由」「3番目に重点を置く理由」「3番目までには入らない」「重点理由ではない」の,5つの選択肢のどれに当てはまるかを聞いた。
 調査実施時期は2007年7月中旬,調査全体の有効回答は2026件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は794件。

図●「Windows Vista」をクライアント機に導入する理由