英Sophosは米国時間4月11日,2007年第1四半期のスパムメールに関する調査結果を発表した。それによると,第1四半期におけるスパムの数は前年同期から約4.2%増加した。スパム送信国のワースト1は米国で,スパム全体の19.8%を占めた。
■2007年1~3月におけるスパム送信国のワースト12 1. 米国 19.8% 2. 中国(香港を含む) 7.5% 3. ポーランド 7.4% 4. 韓国 7.0% 5. イタリア 5.0% 6. フランス 4.1% 7. ドイツ 3.7% 8. スペイン 3.5% 9. ブラジル 3.1% 10. ロシア 3.0% 11. インド 2.8% 12. 台湾 2.5% その他 30.6% 出典:Sophos
同社上級セキュリティ・コンサルタントのCarole Theriault氏によると,「米国は不名誉なことに相変わらずワースト1の座を保っている。一方,これまで米国に僅差で続いていた中国は,前期から急激に割合が減っている」。
また同氏は,全体に占める割合が前年同期の3.8%から7.4%に倍増し,ワースト3に急浮上したポーランドに懸念を示している。「ポーランドは人口やコンピュータの台数が,ロシア,インド,中国や米国に比べてはるかに低いはず。それでも3位だということは,ポーランドのユーザーはセキュリティに注意を払う必要があるだろう」(同氏)としている。
スパムの内容でみると第1四半期は,偽情報を流して特定企業の株価をつり上げる「pump-and-dump」と呼ばれるスパム(関連記事)や,SMSを用いた携帯電話向けスパムの増加が目立った。Theriault氏は,「法すれすれの商売をしているマーケッタは,SMSを悪用したスパムに目をつけたようだ。ユーザーはコンピュータ宛てのスパムは無視するようになったが,携帯電話にまでスパムが送信されるとは考えていない」と分析する。
スパムの中継国を地域別にみると,欧州向けの外国語のスパムが増加し,中国が中継するスパムが減少したことから,欧州がアジアを抜いてワースト1となった。米国が国別ではワースト1となっているものの,北米が中継するスパムの割合は欧州を下回った。
■2007年1~3月におけるスパム中継地域 1. 欧州 35.1% 2. アジア 33.4% 3. 北米 22.9% 4. 南米 6.6% 5. アフリカ 1.4% 6. オセアニア 0.6% 7. 南極 0.0% 出典:Sophos
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