テラスカイとサーバーワークスは2014年7月3日、パブリッククラウドで稼働するシステムの保守・運用・管理サービスを提供する新会社「スカイ365」を札幌市に共同で設立し、9月1日からサービスを提供すると発表した。新会社はテラスカイが過半を出資する子会社となる。まずは「Amazon Web Services(AWS)」を使うシステムの運用保守を行い、2015年以降に「Salesforce.com」にも広げる予定だ。

 保守・運用・管理サービスを提供する事業者のことは、MSP(マネージド・サービス・プロバイダー)と呼ぶ。新会社であるスカイ365は、AWS上で稼働する仮想マシンに対する死活監視やバックアップなどを行い、仮想マシンがダウンした場合に新しい仮想マシンを用意するといった運用管理サービスを提供する。

 AWSのようなIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)では、物理ハードウエアやハイパーバイザーなどの運用はクラウド事業者が行うが、仮想マシンの死活監視やバックアップ、仮想マシンがダウンした際のシステム復旧などはユーザー企業が行う必要がある。このような運用管理の手間を省きたいユーザー企業が主な顧客となる。

 サービス開始当初はサービスの提供時間を平日の10~19時までの間とするが、2015年第1四半期からは24時間・365日のサービスを提供する予定。テラスカイとサーバーワークスは2013年9月に資本・業務提携している(関連記事)。テラスカイの佐藤秀哉社長は、「テラスカイとサーバーワークスはこれまで、クラウドに特化したシステムインテグレーション(SI)を提供してきた。顧客のパブリッククラウドへの移行が進むにつれ、開発・構築フェーズだけでなく運用、保守フェーズまで我々に依頼したいという案件が増えてきた。顧客のニーズに対応するために、24時間・365日対応できる体制を構築する」と説明している。