企業へのオープンソース(OSS)の普及を推進する団体であるOSSコンソーシアムは2014年6月27日、基幹系システムへのOSSの導入を促進する部会「Asakusa Framework部会」を7月1日付で設立すると発表した。分散処理ソフトのHadoopを基幹系システムのバッチ処理やデータの加工に使うといった用途を想定する。記事執筆時点の参加予定企業は12社で、同部会はOSSコンソーシアムにとって七つめの部会となる。
Asakusa Framework部会では、基幹系システムにOSSを適用するための情報を蓄積し、これらの技術検証やビジネスへの適用検討などを実施する。OSSとしては主に、分散処理基盤であるHadoopと、Hadoopの上位層に位置するフレームワーク(ソフトウエア開発コンポーネント)で、基幹系システムのバッチ処理を高速化するための「Asakusa Framework」(関連記事:Hadoop向け基幹バッチ分散処理ソフト「Asakusa」の全貌)を使う。
Asakusa Frameworkの開発会社は、Asakusa Framework部会のメンバーの一社であるノーチラス・テクノロジーズ。Asakusa Frameworkの特徴は、Hadoopの仕組みを知らなくても分散バッチ処理システムを開発できること。開発者は、データの入出力/加工処理やバッチジョブのフローを上位言語(DSL)として記述すれば、Asakusa FrameworkがHadoopのMapReduce処理を実行するJavaコードを生成する。
Asakusa Framework部会の参加予定企業は以下のの通り。
- アクセンチュア
- 伊藤忠テクノソリューションズ
- エクサ
- エヌ・ティ・ティ・コムウェア
- ザイナス
- 新日鉄住金ソリューションズ
- 東芝ソリューション
- 日本サード・パーティ
- ノーチラス・テクノロジーズ
- 日立ソリューションズ
- マップアール・テクノロジーズ
- 三菱電機インフォメーションシステムズ
Asakusa Framework部会を含むOSSコンソーシアムの部会は以下の通り。
- Asakusa Framework部会
- オープンCOBOLソリューション部会
- 組込み部会
- クラウド部会
- CMSビジネス部会
- ビジネスアプリケーション部会
- 東海支部