写真●OmniPeekシリーズ バージョン7.9.5の画面
写真●OmniPeekシリーズ バージョン7.9.5の画面
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 ディアイティ(DIT)は2014年5月22日、パケットキャプチャー型のLANアナライザーソフトの新版「OmniPeekシリーズ バージョン7.9.5」(写真)を発表した。5月26日に販売開始する。新版では、無線LANのAP(アクセスポイント)と連携することにより、IEEE802.11acの3ストリーム通信をキャプチャー/解析できるようにした。開発会社は米WildPackets。

 OmniPeekは、有線LANと無線LANのパケットアナライザーソフトである(関連記事:DIT、LANアナライザーソフト「OmniPeek/OmniEngine」新版でフィルタリングを強化)。LAN上のパケットをキャプチャー(収集)するエンジンソフト「OmniEngine」と、OmniEngineが収集したパケットを分析するソフト「OmniPeek」で構成する。OmniPeekには、解析機能に応じて三つのエディション(Basic/Professional/Enterprise)がある。フィルタリング機能を備えており、パケットキャプチャー時やデータ抽出時に必要なパケットを絞り込める。

 新版では、現行で最新の無線LAN規格であるIEEE802.11acのデータをキャプチャー/解析する機能を強化した。従来は、USB接続型の無線LANアダプターを介して、1ストリーム(多重化していない状態)までしかキャプチャーできかった。このため、現在のクライアントPCで主流となっているIEEE802.11acの3ストリーム(3多重化)以上の通信をキャプチャー/解析できなかった。

 これに対して新版では、外部の無線LAN APと連携する手法によって、IEEE802.11acの3ストリーム通信をキャプチャー/解析できるようにした。無線LAN APコントローラーとOmniPeekシリーズを有線で接続して運用する。無線LAN APで収集可能なパケット情報を、無線LANコントローラーを介して取得する形である。まずは米Cisco Systems製の無線LANコントローラーで利用可能であり、今後、米Aruba Networksと米Meru Networksの無線LANコントローラーでも利用できるようにする。

 価格(税別)は、以下の通り。OmniEngineは、企業向けの「Enterprise」が108万円。OmniPeekは、基本機能を提供する「Basic」が21万8000円、自動解析でトラブル原因や対策を提示するエキスパート機能付きの上位版「Professional」が42万8000円、10GbEが使えて複数セグメント環境の解析ができる最上位「Enterprise」が108万円。