写真●OmniPeekの画面
写真●OmniPeekの画面
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 ディアイティ(DIT)は2013年2月6日、パケットキャプチャー型のLANアナライザーソフトの新版「OmniPeek 7.1」(写真)および「OmniEngine 7.1」を発表した。2月10日に販売開始する。新版では、パケットのフィルタリングルールを記述しやすくした。開発会社は、米ワイルドパケッツ(WildPackets)。

 有線LANと無線LANのパケットアナライザーソフトである。LAN上のパケットをキャプチャー(収集)するエンジンソフト「OmniEngine」と、OmniEngineが収集したパケットを分析するソフト「OmniPeek」で構成する。OmniPeekには、解析機能に応じて三つのエディションがある。

 それぞれの価格(税別)は以下の通り。OmniEngineは、企業向けの「Enterprise」が108万円。OmniPeekは、基本機能を提供する「Basic」が21万8000円、自動解析でトラブル原因や対策を提示するエキスパート機能付きの上位版「Professional」が42万8000円、10GbEが使えて複数セグメント環境の解析ができる最上位「Enterprise」が108万円(または年額68万円)。

 必要なパケットを絞り込んで抽出するフィルタリング機能を備えるフィルタリングは、パケットをキャプチャーする時点で利用することができるほか、キャプチャー後のパケットから必要なデータだけを抽出する際にも利用できる。複数の階層に分けてフィルタリングを重ねて実行することが可能である。

 新版では、フィルタリング機能を強化した。従来、一行のルールで指定できるIPアドレスは1種類だけだった。あて先および送信元として、IPアドレス(xxx.xxx.xxx.xxx)、ネットワークアドレス(xxx.xxx.xxx.xxx/xx)、IPアドレスのワイルドカード表記(xxx.xxx.xxx.*など)、---のいずれかしか利用できなかった。

 これを改め、一行のルールの中に、個別のホストを示すIPアドレスを最大100個まで同時に指定できるようになった。これまでは、例えば5個のバラバラのIPアドレスをルールとして指定するためには、1個のIPアドレスについてのルールを、IPアドレスごとに別々に5個作らなければならなかった。これを一つのルールで記述できるようにした。

 新版ではまた、OmniPeek/OmniEngine自身の稼働ログを分析しやすくした。キーワード検索に加えて、タイムレンジを区切って検索できるようにした。また、OmniEngineの管理ソフト(OmniEngine Manager)について監査ログ(誰がいつ利用したのかなど)をレポート化する機能を追加した。

 OmniPeek/OmniEngineの稼働OSは、Windows XP/Vista/7/8、Windows Server 2003/2008。管理コンソールはWebブラウザー(Internet Explorer 8)で、Adobe Flash Player 11と.NET Framework 4.0以降が必要。