データ・アプリケーション(DAL)は2014年5月20日、EDI(電子データ交換)ソフトの新版「ACMS 4.1」を発表した。5月30日から販売/出荷開始する。新版では受発注データの転送手段を増やし、新たに欧州の自動車業界で標準的に使われている「OFTP2(Odette File Transfer Protocol 2)」プロトコルのクライアント機能とサーバー機能を搭載した。

 ACMSは、Javaアプリケーションサーバー上で動作するEDIソフトである(関連記事:DAL、SFTPクライアント機能を追加したEDIソフト新版「ACMS 4.0」を発表)。流通業の受発注データを、業界標準プロトコルでやり取りできる。EDIプロトコルとして、「ebXML MS」「EDIINT AS2」「JX手順」「SFTP」などの最新手順や、「全銀協手順」「全銀TCP/IP手順」「取引先データ交換標準通信制御手順」(JCA手順)などのレガシー手順を利用できる。

 ACMSの特徴は、プッシュ型のEDIプロトコルだけでなく、JX手順のサーバー機能などのような、クライアントから必要に応じてサーバー(ACMS)にアクセスしてデータを取得するプル型のEDIプロトコルにも対応していること。これらのクライアント機能を使えばサーバー機能を常時立ち上げておく必要がないため、小規模な卸会社やサプライヤーでもEDIに参加しやすくなる。

 新版では、国内の自動車部品メーカーなどに向けたオプション機能として、欧州の自動車業界で標準的に使われているOFTP2プロトコルのクライアント機能とサーバー機能を搭載した。これを使うことで、欧州の自動車メーカーとの間でEDI取引ができるようになる。

 ACMSの価格(税別)は、企業間EDIに特化した標準版「ACMS B2B 4.1」が100万円から。企業間EDIに加えて社内システム連携(EAI)機能を追加した上位版「ACMS E2X 4.1」が150万円から。OFTP2プロトコルを使えるようにする「OFTP2手順オプション」が50万円から。