丸紅情報システムズ(MSYS)は2014年5月14日、本番環境で使っているデータベースのデータを開発環境のデータベース用にコピーして運用するための仮想ストレージ製品の新版「Delphix Engine 4.0」を発表、同日販売を開始した。複数の開発環境向けに、個別のデータベースを仮想的に作成できる。開発会社は米Delphix。

 Delphix Engineは、RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)のデータを複製し、複数のRDBMS(フロントエンドとなるSQLエンジン)から多目的に利用できるようにする仮想ストレージ製品である(関連記事:MSYS、開発環境向けにデータベースの仮想コピーを無制限に作成する製品を発売)。VMware仮想アプラインスとして実装している。外部にある本番系のデータベースと同期し、Delphix Engine内に構築した複数の仮想ストレージにデータをコピーする仕組み。

 新版では、Delphix Engineを利用できるRDBMSを増やし、Oracle DatabaseとSQL Serverに加えて、新たにPostgreSQLを使えるようにした。また、RDBMSのデータだけでなく、各種の設定ファイルなどを含む、アプリケーションの実行に必要な全てのデータをコピーして仮想化できるようにした。

 新版ではまた、性能(仮想CPUの個数)を半分に抑えることで価格も約半額とした廉価版「4vCPUライセンス版」を用意した。価格(税別)は、既存の「8vCPUライセンス版」が年額1900万円、廉価版の4vCPUライセンス版が年額998万円。

 また今回から、本番環境のRDBMSをUNIXサーバーからx86/Linuxサーバーにマイグレーションする機能を持った上位版「Delphix Modernization Engine」も用意した。これを使うと、Oracle DatabaseやPostgreSQLを、UNIXからx86/Linuxへと簡単にコンバートできるという。