丸紅情報システムズ(MSYS)は2013年5月15日、本番環境で使っているデータベースのデータを、開発環境のデータベース用にコピーして運用するための仮想ストレージ製品「Delphix Server」を発表、同日販売を開始した。複数の開発環境向けに、個別のデータベースを仮想的に作成できる。価格(税別)は、1年間で1900万円、3年間で5100万円。開発会社は米Delphix(デルフィックス)。

 RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)がアクセスするデータベースデータを複製し、複数のRDBMS(フロントエンドとなるSQLエンジン)から多目的に利用できるようにする仮想ストレージ製品。Delphix Serverの外部にある本番系のデータベースと同期して、Delphix Server内に構築した複数の仮想ストレージにデータをコピーする。Delphix Serverを利用できるデータベース環境は、Oracle DatabaseとSQL Server。

 Delphix Server内では、仮想コピーへのデータマッピングやデータ圧縮、キャッシュなどを利用した独自のファイルシステムにより、ストレージの利用効率を高めている。例えば、仮想コピーでは、複数の開発環境向けにそれぞれ別個のデータベースデータを提供する際に、単一のデータコピーを利用しつつ、これに異なるビューを被せることで、あたかも独立した複数のデータコピーであるかのように見せる。個々のデータコピーは通常通り、参照だけでなく更新も可能である。

 提供形態はVMware仮想アプラインス。VMwareの仮想サーバー環境で動作する。一つの仮想サーバーインスタンスの中に、データベースの仮想コピーを無制限に作成できる。