写真●uM300Lシリーズの外観(写真は仮のもの)
写真●uM300Lシリーズの外観(写真は仮のもの)
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 NECマグナスコミュニケーションズは2014年5月12日、携帯電話網に対応した産業用ルーター機器の新機種「uM300Lシリーズ」(写真)を発表した。既存機種「uM200Rシリーズ」と比べ、携帯電話網を3G網からLTE網に高速化したほか、防水仕様とした。第一弾として2014年7月から、NTTドコモのLTE網およびFOMA網で利用できる「Type-D」を販売/出荷する。

 uM300Lは、携帯電話網に対応した産業用ルーターである。摂氏マイナス20~プラス50度での動作を保証しているほか、防水仕様「IPX3」(防雨形:鉛直から両側60度の範囲の噴霧した水によって有害な影響がない)に準拠している。LTE網または3G網によるデータ通信機能を備えるため、自動販売機や各種計測機などのような有線回線を敷設しにくい環境に組み込むことで、これらの機械に対してインターネット経由で通信できるようになる。

 通信インタフェースは、WAN側がLTE網または3Gデータ通信網、LAN側がイーサネット(有線LAN/無線LAN)である。さらに、各種の機器を接続するためのシリアルポート(ATコマンドによる発呼およびあらかじめ設定した宛先に自動発呼)を搭載する。ルーティングはIPv4スタティックで、各種VPN機能を備える。

 既存機種に、uM200Rシリーズがある(関連記事:NECマグナス、産業用3GルーターにFOMAハイスピード用を追加)。uM200Rと比べたuM300Lの機能面での違いは、新たにLTE網を使えるようにしたことと、防水仕様にしたことの二つ。同社は、新機種のuM300Lによって、産業/機械、流通/物流、環境エネルギーなど、新たな業種/業態への販売を拡大するとしている。販売目標は、u300Lシリーズとして今後3年間で10万台。価格はオープンで、参考価格は1台当たり7万円前後。

■変更履歴
第3段落で、uM300Lが音声通話用ポート(通報装置やコールセンターとの連絡用)とUSBポート(専用GPSレシーバー接続)を搭載するとしていましたが、誤りです。既存機種のuM200Rがこれらを搭載しています。以上、お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2014/05/13 16:40]