写真1●uM200RシリーズType-Mの外観(1)
写真1●uM200RシリーズType-Mの外観(1)
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写真2●uM200RシリーズType-Mの外観(2)
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 NECマグナスコミュニケーションズは2013年2月27日、産業用の3G回線ルーター機器「uM200Rシリーズ」の新モデルとして、NTTドコモの「FOMAハイスピード」網を利用できる「Type-M」(写真1写真2)を発表、同日出荷を開始した。自動販売機や各種計測機など、有線回線を敷設しにくい環境に組み込むことで、これらの機械とインターネットを介して通信できるようになる。価格はオープンだが、希望小売価格は1台当たり7万円(税別)。

 産業用途の3G回線ルーター機器である。摂氏マイナス20~60度での動作を保証する。WAN側は3Gデータ通信網、LAN側はイーサネット(有線LAN/無線LAN)を利用できる。さらに、各種の機器を接続するためのシリアルポート(ATコマンドによる発呼およびあらかじめ設定した宛先に自動発呼)、音声通話用ポート(通報装置やコールセンターとの連絡用)、USBポート(専用GPSレシーバー接続)を搭載する。

 ルーティングはIPv4スタティックで、アドレス変換(NAT)やパケットフィルタリングが可能。VPN(IPsec/PPTP/L2TPv3)機能も持つ。DHCPサーバー機能/クライアント機能を備える。有線LANインターフェースは1個で、3ポートのスイッチングハブを搭載する(100BASE-TX)。無線LANは2013年4月にリリースするファームウエアによって利用可能になる(IEEE 802.11b/g/n)。

 運用保守性も高めた。管理画面はWeb GUIとコマンドによるCLIの2つを用意。ログ取得や設定情報の管理にTFP/TFTPも利用できる。ファームウエアの更新はインターネット側から実施可能。本体の外形寸法は幅115×奥行100×高さ36ミリメートル(突起部含まず)で、重さは本体のみで550グラム以下。電源供給は付属のACアダプター(DC12V)で、消費電力は10W以下。

 なお、uM200Rシリーズには、NTTドコモのFOMA網のための「Type-D」、ソフトバンクモバイル網のための「Type-S」、KDDI網のための「Type-A」の3種類があった。今回追加したType-Mは、下り最大14Mビット/秒のFOMAハイスピード網(およびFOMA網)のためのモデルである。FOMAハイスピード網を利用する各種MVNO(仮想移動体通信事業者)で利用できる。