Infobloxは2014年4月15日、XenServer仮想環境の上で動作する仮想アプライアンス版のDHCP/DNSアプライアンスサーバー「Infoblox Virtual Appliance Software for XenServer」を提供開始した。これまで提供してきたVMware ESXi版とHyper-V版に加えて、新たにXenServer向けを拡充した。提供機能は、ハードウエアアプライアンスを含めた既存製品群と同じ。開発会社は、米Infoblox。

 Infoblox製品は、DHCPサーバー/DNSサーバー機能に特化した専用装置である。管理データのデータベース管理/CSV出力や高可用性(クラスタリング、遠隔レプリケーション同期)など、IPアドレスとデバイス(MACアドレス)の台帳管理に適した機能を備える。URLフィルタリング(DNS向け)やMACアドレス以外のデバイス識別(DHCP向け)などのセキュリティ機能も備える。

 提供形態に応じて、ハードウエアアプライアンスの「Trinzic DDI」と、仮想アプライアンスの「Infoblox Virtual Appliance」を用意している。仮想アプライアンス版には、米Riverbed TechnorogyのWAN高速化装置「Steelhead」や米Cisco Systemsのサービス統合型ルーター機器群などの上で動作する版のほか、VMware ESXiやHyper-Vなどの汎用的なサーバー仮想化ソフトの上で動作する版がある(関連記事:InfobloxがDHCPサーバーを仮想アプライアンス化,RiverbedのWAN高速化装置上で稼働)。

 今回、サーバー仮想化ソフト向けの版について、動作プラットフォームを拡大した。これまで提供してきたVMware ESXi向けとHyper-V向けに加えて、新たにXenServer向けを追加した。価格はVMware ESXi向けとHyper-V向けと同一。機能は、Infoblox製品群全体で共通である。

 Infoblox製品群における直近の機能拡張の例は、以下の通り。

 DHCP向けには、2013年6月にデバイス認識機能を追加した(関連記事:Infoblox、MACアドレス未管理のBYOD端末向けにDHCP装置を強化)。これにより、企業が管理していない(MACアドレス台帳に載っていない)、個人所有のモバイル端末にもIPアドレスを払い出せるようになった。DHCPパケットに含まれる情報(BOOTPのオプション領域)を利用してデバイスの種類(Android、iPhone/iPad、Windowsなど)を判断し、これをアクセス制御に利用する。

 DNS向けには、2013年1月にURLフィルタリング機能を追加(関連記事:Infoblox、DNS/DHCPアプライアンスに弁当箱大の最廉価モデルを追加)。さらに、米FiyeEyeの標的型攻撃対策アプライアンスと連携して危険なURLを自動的にブラックリストに登録するオプションなども用意した(関連記事:標的型攻撃サイトをDNSでアクセス制御する機能を提供開始)。